シネリーブル梅田で映画「ボーダー 二つの世界」を観てきました。いろいろな意味で衝撃的。近くのカフェでランチをとっていますが、まだ余韻に浸っています。
映画「ボーダー 二つの世界」イントロダクション
「ぼくのエリ 200歳の少女」の原作者ヨン・アイヴィデ・リンドクヴィストが原作・脚本を手がけています。「ぼくのエリ〜」は観てないのですが、リメイク作の「モールス」は劇場で鑑賞しました。クロエ・グレース・モレッツが鮮烈な印象を残す、ホラー映画であり、ボーイミーツガールのラブストーリーでもありました。本作は、観る予定になかったのですが、映画サークルで話題だったので、興味を抱き観ることに。フィルマークスでは、賛否両論、観る人を選ぶ、などのレビューが見られますが、果たして感想はいかに?
善悪、性別、さまざまボーダー(境界線)を描く
「ボーダー」というタイトルの通り、様々な境界線(ボーダー)が描かれます。国境、美醜、性別、善悪、…。当たり前のように受け入れている、国と国との境い目とは?誰が国境線を決めたのか?「美しい」と「醜い」の境い目って?男と女の性差とは?
それらのボーダー(境界線)とは何なのかを問いかけてくるのが、この映画。今は、男女の差ですら曖昧なもの。洋画では「ムーンライト」、邦画では「彼らが本気で編む時は、」など、トランスジェンダー、LGBTの人たちにスポットをあてた映画の傑作は枚挙に暇がありません。
国境も、人間が勝手に決めたもの。宇宙から見れば、陸に線が引かれているわけではありません。
主人公は、一般的な感覚から見れば「醜い」容姿。しかし、その基準は誰が決めたのか?私たち自身がそのように感じてしまうのは何故なのか?私たちが当たり前に感じていたその価値基準に揺さぶりをかけてきます。
また、「人間」と「人間ではないもの」の境い目とは何か。この辺のテーマは、「モールス」でも投げかけられたテーマですが、非常に興味深いです。さらに、後半に進むに従って善と悪の境目にも切り込んでいきます。
あとがき
国境、美醜、性別、善悪、そして人間と人間ではないものとの境界にまで切り込んでいく映画「ボーダー 二つの世界」。人を選ぶ映画ですが、当たり前の価値観、常識を疑ってみたいあなたにはオススメできる映画です。ぜひ、劇場でご覧ください!
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