最近、私の勤める特養でも「認知症高齢者の水分摂取の重要性」を再認識し、出来るだけ水分を多く摂っていただく取り組みを行っています。
認知症高齢者の水分摂取の重要性
人は何もしなくても、呼吸や皮膚などから水分を蒸発により失っています。これを不感蒸泄といいます。安静時の成人で約900mlと言われています。したがって、この水の量(約900ml)が、命をつなぐ最低限必要な水分量ということです。
また、夜間せん妄の原因として、脱水によるものが考えられるそうです。水分を多く摂っていただくことによって、認知症高齢者の方の覚醒レベルが上がり、BPSD(認知症の周辺症状)の改善に繋がった事例を、会社の職員が別施設に研修に行って聞いてきたのを耳にしたこともあります。
私の施設でも、実際の取り組みとして、ある利用者さまの水分摂取量を1日平均1,000mlを、1,600ml〜1,900mlに増加させていただいたところ、明らかに覚醒レベルが上がり、夜間のせん妄や幻覚症状が目に見えて改善しました。
これは、私自身の実体験なので、間違いのない事実です。
水分量を増やすことで、認知症高齢者の方のBPSD(認知症の周辺症状)が、目に見えて改善されると言えます。もちろん、すべての利用者さまに当てはまるとは限りませんが。また、取り組み始めた段階なので、別の問題も少々出てきてはいます。
あとがき
水分量を増やすことで、改善が期待できる認知症高齢者の方のBPSD(認知症の周辺症状)。まだまだ試行錯誤や検討の余地は残されていますが、どの特養や老健でも試す価値のある取り組みではないかな、と思います。
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