こんにちわ!ゴーペガ@goldpegasus2010です。
今回、ご紹介する映画は、
『ナイト・オン・ザ・プラネット』です。
本作は、私の大好きな映画の一つ。
監督は、先日、ご紹介した「デッド・ドント・ダイ」の
ジム・ジャームッシュ。
20年前に友人と見て、とても面白く、
ジム・ジャームッシュの世界観に
ハマったきっかけでもあります。
最近では、邦画「ちょっと思い出しただけ」の
主題歌が「ナイト・オン・ザ・プラネット」だそうで、
そういう意味でも話題になった一本です。
『ナイト・オン・ザ・プラネット』の簡単なあらすじ
地球上の5都市(ロサンゼルス、ニューヨーク、パリ、
ローマ、ヘルシンキ)のタクシードライバーと
客の物語を描いたオムニバス映画。
『ナイト・オン・ザ・プラネット』の主なキャスト
コーキー(ウィノナ・ライダー)
「ロサンゼルス」編のタクシードライバー役。
この頃のウィノナ・ライダーは輝いていました。
東欧系にルーツがあるので、ハリウッド映画では
あまり見られない個性的な外見が魅力的でした。
当時の友人が彼女のことを熱狂的に好きで、
私は教えてもらったのですが。
彼女の出演作は、「シザー・ハンズ」、「ドラキュラ」、
「リアリティ・バイツ」、「17歳のカルテ」など
いろいろ名作があります。
「オータム・イン・ニューヨーク」もよかったですね。
2000年代は、ヒット作に恵まれなかったのですが、
ナタリー・ポートマン主演の「ブラック・スワン」で
復活を果たした時は嬉しかったです。
ジーノ(ロベルト・ベニーニ)
「ローマ」編のタクシードライバー役。
のちに監督、脚本、主演を務める
「ライフ・イズ・ビューティフル」は私も好きな一本。
本作でも、機関銃のようにまくしたてるトークと
気さくで親しみやすい役柄が魅力的です。
『ナイト・オン・ザ・プラネット』の感想
1.ロサンゼルス
ウィノナ・ライダー(タクシードライバー役)が
映画のキャスティング・ディレクターにスカウトされる話。
いやいや、ウィノナ・ライダー自身が当時、
すでに売れっ子の女優なんで、キラリと光る原石どころか!
っていうツッコミはさておき。
たいていの女の子は、ハリウッドスターに憧れている、
という世間の常識なんてどこ吹く風のウィノナが面白いです。
彼女は、自分の芯をしっかりと持っているんですね。
タクシードライバーで稼ぎつつ、メカニックになるという
人生の目標をしっかりと持っている。
彼女にとって、ブルーカラーとかホワイトカラーとか、
世間の職業観などはどうでもいいのです。
どうでもいいけど、スマホもない時代の映画なんで、
二つ折りでアンテナを伸ばすタイプの
でかい携帯電話をひさしぶりに
見れてよかったです(笑)
2.ニューヨーク
東ドイツ移民のドライバー(ヘルムート)と
若い黒人のヨーヨーのお話。
とにかく笑えて、2人の関係性に心が暖かくなるお話です。
ヘルムートが運転がめちゃくちゃ下手くそで、
道も全く知らないのが面白い。
よくタクシードライバーの仕事を選んだな〜、という感じ。
多民族国家であるアメリカ。
全体的に面白いお話なんですけど、ラストは「異邦人」の
悲哀を描いていて、胸を締め付けられる思いがしますね。
3.パリ
若い黒人移民のタクシードライバーと
視覚障害者の女性のお話。
非常に考えさせられるエピソードです。
意外とこれが一番好きかもしれません。
視覚障害者の女性の
「映画を耳で聞き、体全体で映画を感じる」という
セリフがとても心に沁み入りました。
私たちは、なまじ目が見えるせいで、映画を
「見る」ことができていないのかもしれません。
本当に「映画」を感じることができているのか。
映画だけに限らず、目で見る視覚情報だけで
物事を判断していないか?
また、目が見えない人にとっては、
肌が白いとか肌が黒いとかは
どうでもいいこと。
人種差別だけでなく、障害者の方への差別に
ついても考えさせられるエピソードです。
4.ローマ
ロベルト・ベニーニがやっと登場です!
全編、笑わせにくるエピソードです。
かなりブラックユーモアが効いてます。
まぁ、笑えない方もいるでしょうけど。
20数年前、友人と爆笑していたのを
昨日のことのように思い出します。
最近は、その友人とは疎遠になってしまいましたが。
久しぶりに連絡でもとってみようかな。
5.ヘルシンキ
最後は、ちょっと悲しいエピソード。
「どっちがより不幸やねん」
という不幸合戦のような感じのお話。
冒頭の酔っ払いのおっさん3人が
寄りかかっているビジュアル。
お酒の好きな方なら、経験があるのではないでしょうか。
あとがき
タクシー内での5つのエピソードを描いた
ジム・ジャームッシュ監督作
「ナイト・オン・ザ・プラネット」。
タクシーの中って特別な空間ですよね。
会話が盛り上がった時は、
まるで、異空間のような感じがします。
思わず笑えるエピソードから、
考えさせられるエピソードに
人生の教訓が得られるエピソード。
また忘れた頃に見ようと思います。