カンヌ国際映画祭でパルム・ドールを受賞した韓国映画「パラサイト 半地下の家族」。期待して観に行ったのですが、その期待を上回る出来栄え。邦画「カメラを止めるな!」を彷彿とさせる緻密に組み立てられた素晴らしい脚本で、笑えるシーンもいっぱいでした!
「パラサイト 半地下の家族」レビュー
「グエムル 漢江の怪物」、「殺人の追憶」のポン・ジュノ監督による韓国映画。この映画では、韓国社会特有のキーワード「半地下」が出てきます。
半地下とは?
元々は、北朝鮮の攻撃に備えたシェルター。当初は居住スペースでは無かったものの、賃貸物件として政府に認められるようになりました。住んでいる人々は貧困層で、いわば格差社会の象徴的存在。学校の40人クラスの1人は半地下で暮らしているそうです。
パルムドールも納得の秀逸な脚本
昨年、パルムドールに輝いた日本映画「万引き家族」に引き続き、先進国の格差社会、貧困層と富裕層の差をこれでもかと見せつけ、現実の光と闇をあぶり出します。前半は暗さはなく、詐欺一家が超富裕層の一家へパラサイト(寄生)していく様をユーモラスに描き、一級のブラックコメディとして楽しく鑑賞できます。中盤より二転三転するストーリー。先に何が起きるか予測がつかずハラハラドキドキ。この辺は邦画「カメラを止めるな!」の鑑賞感に似ています。とにかく、お話が面白く、主人公一家のキャラクターも魅力的です。一部、韓国映画特有の「グロさ」はありますが、韓国映画の中でもかなり甘口の部類と言えるでしょう。
あとがき
テレビでも話題となり、映画ファン以外でも興味を持っている「パラサイト 半地下の家族」。かなり面白いので、ぜひ劇場で見ていただきたい良作です!
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